RSI(相対力指数)
RSIは価格の値動きから「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」といった相場の過熱感を見るオシレーターである。値は0から100までの範囲で、一般に70%以上で買われ過ぎとなり売られ易くなる。30%で売られ過ぎとなり買われ易くなる。RSIの計算式は以下の通りである。
J.Welles Wilderが発案した。
計算式
n期間の上昇幅の合計
RSI= n期間の上昇幅の合計+n期間の下落幅の合計 ×100
但し、上昇幅平均・下落幅平均の求め方は、初動とそれ以降とでは異なる。
(1)初動の上昇幅平均・下落幅平均
n期間の上昇幅の合計
上昇幅平均= n
n期間の下落幅の合計
下落幅平均= n
(2)2つ目以降の上昇幅平均・下落幅平均
前日の上昇幅平均×(n-1)+当日の上昇幅
上昇幅平均= n
前日の下落幅平均×(n-1)+当日の下落幅
下落幅平均= n
発案者のJ.Welles
Wilderによると最適なパラメータは14日されている。
RSIは、ボックス相場において良く機能するが、トレンドが明確に出ている相場には不向きである。下の1時間足チャートを見ると、RSIの12/22以降(緑色楕円の部分)では70%ラインに到達してから70%ラインに張り付いた状態で推移し売りシグナルを頻発する。しかし、価格は下がらずに上昇トレンドを保ち01/05には寄付きから窓を開けて上昇している。この様に一方向に強く継続する相場では役に立たない。
RSIは、価格変化に対して遅れてシグナルを出す習性がある。逆張り指標として紹介されることが多いが、ダマシを避けるための実践での使い方は、例えば、30%を下回ったところでは直ぐに買わずに上昇を確認して30%ラインを上抜いたところで買う順張りが良いと思われる(青色丸)。また、RSI単独で使うよりもトレンドを確認する他のオシレーターと併用したり、トレンドラインなどのテクニカルポイントを常に意識しておくことが大切である。
ダイバージェンス(拡散・逆行)
価格の方向とRSIが示す方向が逆方向の状態をダイバージェンスと言う。
この現象は、価格が早晩反転しRSIが示す方向に価格の方向が向かうことを意味する。
下のチャートはダイバージェンスの例である。
このように価格が下降中にRSIが上昇していれば、価格下落の力は弱く、近く反転する事を示している。(紫色のライン)
コンバージェンス(収束・順行) 下のチャートでは、緑色のラインの様に価格トレンドとRSIトレンドが同一方向を示している。これをコンバージェンスという。
RSIに限らず、オシレーター指標は価格トレンドと違うトレンドを示すことがあり、価格よりも先行性が高い場合はこの習性を利用してトレード・ポイントを探ることが出来る。
しかし、強い価格トレンドの時には、0や100に近い値で張り付いてしまい、逆張り指標としてはダマシを連発することになる。ダマシを避けるには価格トレンドを示す指標やトレンド・ラインなどのライン分析、ローソク足などの罫線分析と合わせて総合的に判断する必要がある。
8309中央三井
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