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ギャン・メソッド

ギャン・メソッド

ギャン・メソッド W.D.Gann(1878年〜1955年)は米国の投資家で、市場予測の手法を数々開発した。

ギャンは自らの相場での成功と失敗から学んだことを24のルールとして纏めている。
非常に示唆に富んだものであるのでこれを紹介する。
24のルールはここをクリックする。


ギャンは、幾何学を使って様々な相場予測の方法を研究した。中でも、カージナル・スクウェアやギャン・アングルなど独自のテクニカル分析法は世界中のトレーダーの関心を集めた。

値動きには、自然科学の中にある振動の法則に支配されていると考え、 価格の振動を厳密に調べれば、どの位置で価格がサポートされ、またどの位置で抵抗を受けているかを確定することが可能と考えた。方法は、重要な値動きのうち極端な高値と極端な安値をまず除く。 次にその高値から安値を差し引き、レンジを割り出す。 そしてその変動の幅を8分割し、1/8の分割点、12.5%、25%、37.5%、50% 62.5%、75%、87.5%をとると、それが支持水準、抵抗水準あるいは買い場、売り場となる。価格がそれらの ポイント付近で止まれば、トレンドの転換を示していると考え、それが売買ポイ ントと考える。また、変動の幅を3分割し、1/3分割点、2/3分割点もそれが重要な支持水準、抵抗水準と考える。


ギャンは相場の周期性と循環についても言葉を残している。
「未来は単に過去の出来事の繰り返しに過ぎず、すべての事象は大サイクルと 小サイクルの組み合わせで成立している。新しいサイクルが始まるのは、 価格の極端な乱高下の直後と言える。最高値と最安値はともに過去の長い時間 の結果として現れるものであり、この最高値と最安値へと至る期間には一定のサ イクルがある。」


Gann Fan(ギャン・ファン) は、時間と価格の関係性に着目した罫線分析によるトレンド予測の手法である。主要な高値・安値を結びこのラインを価格と時間が均衡する線と仮定し1×1とする。これよりも時間に対して価格の上昇・下降の速度が遅い線、速い線を2×1、3×1・・・1×4、1×8などと描画する。それらのラインが当面の支持線・抵抗線として働くとしたものである。

1×1を45度とした場合の各ラインの角度は以下の通りである。

1×8=82.5度
1×4=75度
1×3=71.25度
1×2=63.75度
1×1=45度
2×1=26.25度
3×1=18.75度
4×1=15度
8×1=7.5度

初動のN波動を1×1とした使用例

下のチャートでは大底安値1.2328と二番底からの戻り高値1.308を1×1ラインとしてGann Fanを描いた。(ピンク色四角)
1×2ラインの抵抗で頭打ち、天井となった。(オレンジ四角)
1×2は1×1の上昇速度に比べて相対的に変化量が大きく高値警戒感もしくは目標値達成感から売られ易くなる傾向がある。

EUR/USD



初動のI波動を1×1ラインとした使用例
下図では、始点を安値582円から終点を939円の高値として1×1に設定した。すると2×1のラインで支持されているのがわかる(青色四角)。2×1ラインは安値582円と青色四角の安値2点を結ぶトレンドラインでもある。
水色のラインは高値1028円と高値939円を結ぶ上値抵抗線。
2×1ラインの支持力が上値抵抗線より強かったことで上昇が継続した。
 


下の例では、4×1ラインで抵抗線が機能している(青色四角)。下降トレンドの戻り売りのポイントとして狙える。下降トレンドのレクタングルでよくあるパターンの一つである。2×1ラインは支持線としてうまく機能している。何度か割り込んではいるものの直ぐに回復している。支持点と回復点は青色丸で示した。



初動のI波動を1×1ラインとして二番底・二番天井を捉える方法
大底132600円から戻った高値を1×1ラインにしたGann Fanを描画する。
8×1まで下げずに4×1ラインで押し目を付けて再び上昇した。
4×1ラインで二番底を形成したパターンである。
その後12月後半にも4×1ラインで押し目、3月中頃に8×1ラインで押し目となった。



8×1ラインをブレイク・アウトするとトレンド転換のサイン

下の5分足チャートでは、8×1ラインをブレイクし上昇転換している。(四角)
これは、1×1、2×1、3×1、4×1、8×1の順にトレンドが弱くなっていき、最後の8×1ラインをブレイクするとトレンドが終了するということを表している。
横這いが続いている時に、この方法でブレイクするタイミングを捉えれば大相場に乗れる可能性がある。
 

ギャン・ファン以外のライン分析
Andrews Pitchfork    Fibonacci Fan   Fibonacci Arc 
 
Fibonacci Retracement Fibonacci Projection  Fibonacci Timezone